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少量ながらしっかりとメンテナンスを経た中古『JBL43XX』、15インチウーファーを有する大型スピーカーをメインとして良質なヴィンテージ品、カスタム製作品をご紹介していきます。JBL4312 JBL4343 JBL4344など。

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JBLについてを紐解き、スピーカーのしくみを解説するページです。

JBLとは

JBLというメーカーは1946年にJames Bullough Lansingというスピーカーユニットの天才エンジニアが起こした会社です。1902年に生まれたジェームスは、20歳前後でスピーカーユニットの実験を始め47歳で自殺するまで様々な歴史に残るユニットを開発しました。スピーカー創世記の20世紀初頭を生きたジェームスは、JBLのみならず後のスピーカーユニット業界に多大な影響を残した人物です。

JBLの特徴
・ホーン(フロントロードホーン)
・30センチ以上の大口径ウーファー(振動板は伝統的なパルプ)

JBLの特徴といえば、まずミッドとツィーターにホーンを高級機種のほぼ全てに採用していることがあげられる。現在ホーンに採用されているSono Glassは高密度の樹脂で堅いが金属系ではありません。このホーンからでてくるブラス系は非常にリアルな響きを再現します。そして2つ目の特徴は35センチ、38センチ級の大型ウーファーを搭載していることです。スピーカー市場は20センチほどの小型のウーファーが現在(2010年)大半を占めています。小型ウーファーのほうが場所をとらないこと、中低域の濁りが少ないこと、瞬発力に優れることなど小型のメリットが多く認められるようになったからですが、それでもJBLの大型ウーファーには小型では絶対到達できない独特の魅力があります。

それは低域の最下限を余裕で再生し、体の芯まで響くような低域だからです。

スピーカーのしくみ

スピーカーのユニット(1つ1つのスピーカーをユニットと呼びます) には、色々な種類があって、市販されているスピーカーシステムは、このような ユニットを組み合わせて作っています。

理想的には、ひとつのスピーカーユニットで人間の可聴域(およそ20~20kHz)全体の音域を余すことなく再生できれば良いのですが、製作が難しいのが現状です。

しかし、特定範囲の周波数だけなら特性の優れたスピーカーが設計可能なため、音程の各帯域に応じたスピーカーユニットが販売されています。

フルレンジ - 全帯域用(50Hz~15kHz)
サブウーファー- 超低音用(約100Hz以下)※スーパーウーファーとも言う
ウーファー - 低音用(20Hz~5kHz)
ミッドバス - 中低音用
スコーカー - 中音用(500Hz~5kHz)※ミッドレンジとも言う
ツイーター - 高音用(5kHz~24kHz)
スーパーツイーター - 超高音用(25kHz~100kHz)

フルレンジのユニットのみを使用したものをフルレンジスピーカーと呼びます。
(これ1本で音楽を全て再生させようとするものです。)音域は広くないものの、ボーカルなどの中音域の音質に優れているとされています。構造が単純なため、自作スピーカーの入門用によく作られます。後でツイーターやスーパーウーファーを追加することもできます。(ただし、こういうことをやることによって、多くのオーディオの先人たちは、「音楽」が「音が苦」になって言ったのも事実です。 )

また、現在では、各帯域用にだいたい2個か3個のスピーカーを組み合わせて作られているものがほとんどで、もはや、フルレンジという言葉は、死語となりつつあります。 複数帯域のユニットを持つスピーカーをマルチウェイスピーカーと呼びます。市販品で多いのは2つの帯域のユニットを持つ2ウェイスピーカー(ウーファー+ツイーター)と、3つの帯域のユニットを持つ3ウェイスピーカー(ウーファー+スコーカー+ツイーター)です。4ウェイ、5ウェイのスピーカーも存在します。

尚、現在主流のトールボーイの高級なスピーカーは、スピーカーが4つ付いているので、4ウエイのように見えますが、ウーファーをダブルにしているものがほとんどです。(後述)

スピーカーユニットの種類

(1)コーン型
円錐(コーン)形の振動板を動かして音を出すスピーカーです。低音再生用の口径40㎝程度のものから、高音再生用の5㎝程度のものまでが使われます。コーンは、紙、ポリプロピレン、アルミ、各種の繊維を編んだものなどが使われます。コーン外周にはエッジと呼ばれるものがあり、これは、コーンと一体成形したもの(フィクスドエッジ)もあります。(フィクスドエッジは現在ほとんど使われていません。)が、一般的にはウレタンフォーム、ゴム、布にコーティングしたものなどが使われます。

(2)ドーム型
ドーム型の振動板を動かして音を出すスピーカーです。中音再生用の口径10㎝程度のものから、高音再生用の2㎝程度のものまでが使われます。振動板は、絹や綿や化繊などの布類を使うソフトドームと、アルミやチタンやベリリウムなどの金属を使うハードドームがあります。このタイプは指向性が良いことが特徴です。

(3)ホーン型
ドーム型やリング型の振動板(ダイヤフラム)から出た音をフェイジングプラグやイコライザーで絞ってからホーン(ラッパ)に接続したスピーカーです。振動板は、アルミ、チタン、ベリリウムなどの金属が使われます。ホーンには、樹脂、金属、木材などが使われます。能率が高いことが特徴で、PA用や大型スピーカーの中音用や高音用に使われます。

(4)リボン型
リボン型の薄い振動板を持った、超高音用に使われるスピーカーです。リボンには、アルミやベリリウムなどの金属箔が使われます。振動板がボイスコイルを兼ねるためインピーダンスが低く、マッチングトランスが内蔵されています。順序が逆になるかもしれませんが、スピーカーの定義としては下記のようになります。
スピーカー(Speaker)は電気信号を物理振動に変えて、音楽や音声などの音を生み出す機械です。ラウドスピーカー(Loudspeaker)とも呼ばれます。磁界の中の導線に電流が流れると、下図に示すような方向に力が働きます。順序が逆になるかもしれませんが、スピーカーの定義としては下記のようになります。

スピーカー(Speaker)は電気信号を物理振動に変えて、音楽や音声などのを生み出す機械です。ラウドスピーカー(Loudspeaker)とも呼ばれます。
磁界の中の導線に電流が流れると、下図に示すような方向に力が働きます。


流れる電流を強くすると、働く力も大きくなります。スピーカーは、この性質をもとに音を出しているのです。

スピーカーは簡単に示すとこのような構造になっています。コイルの内部には磁石があり、その磁石は本体に固定されています。振動版はコーン状の紙とコイルとが一体化したもので、その周りの紙のバネ機構によって本体と独立して動くことができます。ここに音声電流を流すことで、以下のようにして音を出しているのです。

コイルに電流が流れる

コイルの中にある磁石により流れる電流に応じた力が加わる

磁石は固定されているので、コイルが振動する

コイルと一体化した振動版が震える

振動版の振動が同じように空気を振わせる


このように、スピーカーのしくみは非常に簡単なものなのです。
これが現在もっとも多用されているダイナミック・スピーカーの略図です。

もっと細かく描きましょう。




ボイスコイルと呼ばれているコイルに電気(アンプの出力)を与えると、周囲の磁力と反応して力が発生します。この力でコーン紙(振動面)を振動させるのです。このコーン紙の振動はさらに空気を振動させて、それが空気圧の変化となり、音声となって聞こえるのです。
・・・と原理は一応簡単です。

しかし慣性の法則というものがあります。これは運動する物体はいつまでも運動し続けるというものです。自動車で急ブレーキをかけてもなかなか止まらないのはこのためです。スピーカーのコーン紙も同じなのです。極端なことをいえば、振動しているコーン紙は、加える電気がなくなっても(つまり音楽が終わっても)振動し続けることになります。これを防ぐためには(制動がよい、といいます)コーン紙の重量は可能な限り軽くなくてはなりません。つまり低音再生にはコーン紙の直径は大きい方が有利で、高音再生には小さい方がよいのです。低音再生用のコーン紙は直径が大きい・・・重量も増えます。

すると・・・・・。

制動をよくするのと相反することになるのです。スピーカーの制動能力は単純にコーン紙の重量だけで決まるものではありませんが、一方をたてれば他方がたたず、ということになるのです。

ダイナミック型スピーカーユニット

一般的な音響機器に組み込まれているスピーカーユニットのほとんどがこの方式を採用しています。じつはこれ、1924年にチェスターW.ライスとエドワードW.ケロッグ方が発明したのだそうですが、現在に到るまでその基本構造が変わっていません。 スピーカーの大きさと基音、倍音について 最初の方に、人間の可聴帯域はおよそ20~20kHzと言う話をしましたが、それはあくまで10代の頃の話で、20歳を過ぎると、老化が始まり、特に高域に行くにしたがって、聞こえなくなっていきますが、その詳しい話はまた今度にします。

大型のスピーカーのウーファーがなぜ15インチ(38センチ)かというのは、実はわけがあって、パイプオルガンの一番低い音が16Hzです。ただ、この音は人間には聞き取れず、その倍音である32Hzが出るサイズを計算するとスピーカーの口径が15インチになるようです。ここで、基音、倍音という難しい話が出てきます。

フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)によると基本周波数: Fundamental frequency)とは、信号を正弦波の合成(例えばフーリエ級数)で表したときの最も低い周波数成分の周波数を意味する。基本波とも言う。音楽では、発音体の出す音が複合音(いくつかの振動数からなる複音のこと)の時、そのもっとも低い音(最も低い周波数の音)を基音(Fundamental tone)と呼び、f0 と表記します。例えば楽音にはもとになる音が一つあって、それに高い音がいくつか交わる。この一番低い音が基音で、もっとも高い音が上音である。また、情報理論では、周期性のある信号の最小周期区間の繰り返し頻度を基本周波数と呼ぶ。とあります。

また、倍音については倍音(ばいおん、harmonic overtone, harmonics)とは、楽音の音高とされる周波数に対し、2以上の整数倍の周波数を持つ音の成分。1倍の音、すなわち楽音の音高とされる成分を基音と呼ぶ。とあり、楽器の音は、基となる基音にいくつかの倍音が重なって構成されていると言うことで、その倍音は整数倍ということですから、16Hzに対する倍音は32Hzということになります。

さて、難しい話はここまでにしまして、なぜ、ウーファーのサイズが38センチ(15インチ)であるかと言うことは、音楽の最低周波数の倍音が聞こえるのを条件としています。ところで、スピーカーが再生できる低域の限界を最低共振周波数と呼んでいます。f0と書いてあるところが多いです。ずっと前に、現在のトールボーイのスピーカーは、ウーファーをダブルにした3ウエイがほとんどです。しかも真ん中に大きな液晶テレビを置くような傾向にあり、スピーカーの横幅はどんどん小さくなって来ています。当然、横幅が小さくなるので、38センチのウーファーは使えません。その為、20センチクラスのウーファーを2個並べ、メーカーとしては、これを2つ足した面積の合計は30センチ、38センチクラスと同等なので、30センチ1本と同等の低域が出ます。しかも、サイズが小さい為、低域に負担がかからず、軽く低域が出ると、いいことずくめの発表をしていましたが、はたして本当でしょうか?

ダブルウーファにしても、f0(最低共振周波数)は変わらりません。2発のウーファを使うのは低音の迫力を増すためとも言われています。この意見は当然の様にいわれ、いろいろなところでみたことがあります。有名な長岡鉄男氏の製作記で38センチウーファ4発!を90センチ四方の平面バッフルに取り付けるというもの。手元に現在資料を持っていません(残念。)ので数字が違っているかもしれませんが、記憶では、単体のときのf0 37~40ヘルツが、f0 32ヘルツ程度まで落ちていたというものです。ただ、これは、ただ単に面積が増えたからと言う単純な話ではないようで、そうなると、単純に考えると、いくらウーファーを増やしても、小さなウーファーからは限られた低域しか出てこない事になります。

同軸スピーカー

同軸(コアキシャル)スピーカーとは、ウーファーとツイターを一つのユニットに組み込み、その発音位置を同軸にそろえた形式のものです。

オーディオの進展と共に、幾つかのユニットに再生帯域を分担させることが不可欠になっていますが、別個のユニットを複数駆動すると、発音源がバラバラになるという欠点が生まれますが、同軸構成の場合にはそういう欠点が無く、理想の「点音源」に近いという長所があります。

上の図のように、低音用のユニットの真ん中に高温用のユニットをつけてしまう事です。ジェンセン、アルテック、タンノイなどが、多くの同軸スピーカーを出していました。ちなみにJBLでは、古くはLE14CやLE12Cといった同軸ユニットがありました。いずれも当時の5センチ口径ツイターLE20を、前者は38センチ口径のLE14ウーファー、後者は30センチ口径の123ウーファーの中心に埋め込んだものでした。最近まではLE175の流れを汲む小型ホーンを38及び30センチウーファーに組み合わせた2142、2152そして2155がありました。

現在、同軸スピーカーを販売しているのは、タンノイ、KEFくらいです。

マグネットの歴史

KS鋼:本多光太郎博士によって1917年に開発された、鉄、コバルト、タングステン、クロームを含む磁気鋼。世界的発明。

MK鋼:1931年に三島徳七博士によって開発された、鉄、アルミ、ニッケルを含む画期的な磁気鋼。KSより安価で、倍の磁束をもつ。MKは三島と彼の生家である喜住家の頭文字。アルニコの基礎となるもの。日本でのパテントは東京鋼材、アメリカではGE、ヨーロッパではボッシュが取得。

アルニコ:1932年にアメリカで改良されたMK。コバルトとアルミの加えられたMKはアルニコと呼ばれた。同磁束量のフェライトと比べて、磁束密度は高く、磁気歪みは低く、磁束ギャップは鋭い。

励磁型(フィールド)電源永久磁石が発明された当初は、非常にコストがかかるため、戦前は、直流電源を流し、電磁石をおこすと言う、フィールド型が使われていました。 現在でも、一部のマニアにこのフィールド型のスピーカーの熱狂的なファンがいます。

永久磁石は、戦後、飛躍的に性能が良くなりました。 これは、皮肉にも、戦争で航空機搭載型磁気探知装置を開発することから得られた 恩恵で、これにより、強力なアルニコV 磁石が出来上がります。

しかし、1970年代後半から、このアルニコの原料であるコバルトの入手が難しくなり、その代用素材として注目されたのがフェライト・マグネットです。

ただし、これは、バリュームまたは炭化ストロンチュームとマグネタイトをベースとしたセラミック素材を使っており、フェライト・マグネットは、アルニコと比べて磁力が弱く、磁気回路が大型化します。

その後もマグネット素材の研究は続けられ、1988年には新しいマグネット素材、ネオジュームをコンプレッション・ドライバーに使用します。ネオジュームと鉄とボロンの合金(Nd-Fe-B)であるネオジューム・マグネットは、磁性素材として最強の磁力を誇ります。

つまり、現在、市場に残っている多くの中古スピーカーは、フェライト磁石で作られているといえます。 このフェライト磁石を使ったスピーカーをうまく鳴るように調整するか、はたまた、幻のフィールド、昔のアルニコをうまく使って、スピーカーを構築するかは、オーディオマニアの1つの腕の見せ所というところでしょうか?

筆者より

スピーカー専門店のオーディオ「い・ろ・は」と言うことで、スピーカーに特化してしまっていますが、どうか、お許し下さい。また、初心者の方には、難しいと思われる文章も多々あると思います。文章のつたなさに、お詫びを申し上げるとともに、私自身も間違った解釈をしている場合があり、その場合は、ご意見、ご感想を送っていただければありがたく思っております。 オーディオは、入り口のプレーヤー(現在はCDが主流)、アンプ、そして、スピーカーを通して音が出てきます。

一般に、スピーカーには、コーン紙という紙が張ってあり、ちょっとした力が 加えられると壊れてしまうのも事実です。 ただ、大切に使えば、スピーカーは、50年、いや、100年でも 持つものだと思っております。
陶芸、絵画など、有名なものは、100年、200年の時を超え、私たちの目を 楽しませてくれます。 1950年代に生まれた真空管の名機、1980年代のトランジスターの名機、 そういったアンプがもうほとんど壊れてしまっています。 CDプレーヤーも、発売当初のものはほとんどが使用できなくなっています。

いちオーディオマニアとしてだけではなく、せめて、スピーカーだけは、 これからもずっと使い続けられるようでありたいと思います。


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